愛媛県宇和島市への支援を決定

NPO法人ユナイテッド・アースでは、災害発生直後から緊急支援チームを立ち上げ、先遣スタッフが各被災地域の現地調査を行い、支援団体の手が行き届いていないエリアや、産業復興の援助が長期的に必要な地域を調べて回りました。

その中で、視察したスタッフとも協議を重ね、ニーズを強く感じたエリアであり、素晴らしいご縁が繋がった『愛媛県宇和島市吉田町』に活動拠点を置かせて頂くことを決めました。

 

【甚大な被害受けた宇和島市吉田町】

豪雨災害の影響で、土砂崩れが相次ぎ多くの方々が亡くなられた愛媛県宇和島市吉田町。地元の方にお話をお伺いすると、多くの場所で斜面が崩れ、その数は大小合わせると1000箇所に及ぶようです。被害エリアが広域で土砂で現場に入れない地域もあることから、全容が判明するまでには時間がかかる見込みです。ユナイテッド・アースとしても過去に様々な場所で災害支援を行っておりますが、これほど多くの場所で同時多発的に土砂崩れが起きていることを目の当たりにすることは初めてです。

<愛媛県の被害状況・空撮映像はコチラ>

また、災害ボランティア団体の拠点が決まっていく中、甚大な被害を受けた吉田町は災害支援団体が1つも入っていませんでした(2018年7月11日時点)。私たちが調査にお伺いした際には住人の女性から、「ここまで来てくれる人はほとんどいませんでした。。。本当にありがとうございます。。」と涙ながらにお礼の言葉を伝えていただきました。

 

【1次産業にも大きな打撃】

今回の災害は1次産業にも大きな打撃を与え、「土砂崩れでみかん畑の山が消えてしまった」「こんなに畑が深くえぐられたのは初めてです」と肩を落とされる農家さんや、「農家をやめて働きに出るしかないのかと嘆く若い夫婦もいる」と目に涙を浮かべながらお話しされる方もおられました。日本一の生産量を誇る柑橘王国・愛媛の中でも、吉田町は有数の産地です。

 

また、浄水施設が土砂崩れで損壊した影響で、7日から続く断水の長期化が予測されています。宇和島市の吉田支所前の給水所に来た住民の方は「風呂に入れないのはつらい」「給水所を小まめに往復しないといけない」と疲れた顔でおっしゃられていました。

今回の災害で多くの方が平穏だった生活を失いました。

避難所では猛暑の中で過ごす方が大勢おられます。明日への不安を抱えながら、自分たちだけで家屋の土砂を出されている方がおられます。

それでも、私たちはこれまでの復興支援活動を通じて、たくさんの「諦めない、人々の姿」を見てきました。

だから。助け合いましょう。何度でも。

今こそ、お互いを支え合う「おもいやりの心」を被災された方々に届けたいと思います。

 

【支援の方向性について】

ユナイテッド・アースとしては、第1フェーズとして「災害復旧支援」「産業復興支援」「心の支援」の3つを軸に動いていきます。
___________________

<A.災害復旧支援>

主に、浸水被害にあった家屋の清掃や土砂崩れなどの被害に対する復旧作業をさせて頂きます。社協さんが運営する「災害ボランティアセンター」との情報共有と連携を計り、それぞれの強みを活かした役割分担で動いていきます。

 

<B.産業復興支援>

地場の産業が復興してこそ、経営と雇用が安定し、町の活気が取り戻されます。阿蘇で支援活動を行ってきた際、阿蘇の基盤は「第一次産業」と「観光業」であったため、主に、農業、畜産業、商業、観光業の復興支援ができるよう地元経営者の方々とともに取り組んでまいりました。宇和島市吉田町においても、地元の方々の声に耳を傾けつつ、敏速かつ効果的な支援を目指します

 

<C.コミュニティ支援>

宮城県南三陸町での支援経験から心のサポートも重要視しています。長期化する断水や未来への不安など、心と体が休まらない方々も大勢おられます。心身のケア、傾聴、イベント企画など、皆さんの心が和み、希望を見いだせるようなサポートをさせて頂きます。

___________________

 

NPO法人ユナイテッド・アースでは、引き続き西日本豪雨災害の被災地支援として、災害支援のご協力をお願いしています。

ぜひ、チカラを貸してください!

皆さまからの温かいご支援、ご協力をお願い申し上げます!

 

◆ご支援金受付についてはこちらをごらんください